会社アカン報

ビジネスに、投資に、就職に、およそ日本の会社を知るには欠かせない情報ハンドブック「会社アカン報」。 マネー全般(株式・FX・不動産など)の”アカン”やつ紹介します。業界記者らが独自取材でアカン銘柄を先読み。

    確定申告

     平成26年分のデータですが、確定申告を行ったサラリーマン家庭の約7割が、払いすぎた税金を取り戻しています。その平均額は約8万1000円!」こう話すのは、公認会計士・税理士の大林善次さん。年末調整のあるサラリーマン家庭といえど、家庭レベルでの“控除”は、会社はノータッチなのです。去年、生活の中で“控除”が発生している家庭は、自力で確定申告し、税金を取り戻しましょう。確定申告でトクをするのは去年以下のようなことがあった人です。 

     「正社員・パートでも、1度に支払われる給与が8万円を超えていたら、だいたい税金が引かれています。途中退職し再就職をしていない人は、自分で確定申告し、還付金を受け取りましょう」給与から引かれる税金は、“年収はこれくらい”という見込みで金額が決まり、途中退職した人はその見込みよりも年収が低くなるため、税金を払いすぎているのです。「これは、“短期で3か月、フルタイムで働いた”などという人も同じ。まず、還付金がもらえると思いますよ」元の勤め先から源泉徴収票をもらい、源泉徴収額の欄を確認しましょう。それが戻ってくる最高金額となります。

    ■医療費:家中のレシートを集め所得の高い人が申告
     自分や家族が病気やケガによって治療を受けた場合に、利用できるのが“医療費控除”です。「1月1日~12月31日の1年間で、年間10万円以上の医療費がかかると、超過額が最高200万円まで医療費控除になります」(大林さん・以下同)年間10万円という金額は“生計を一にする家族”全員の医療費の合算でOK。しかも別居でも、仕送りなどをしていれば、その人の分も含まれます。「申告の際はいちばん所得の高い人が控除を使うとお得です。共働きで夫の収入のほうが高いなら、夫が申告しましょう」なお、所得が200万円未満の家庭は、医療費が所得の5%を超えていれば、その超過分が控除額になります。

    ■マイホーム購入・改修:控除限度額が大幅拡大。初年度のみ頑張ろう!
     新築や中古のマイホームを購入した場合、住宅ローン控除が使えます。現時点では、住宅取得などの金額に含まれる消費税が8%もしくは10%の取得なら控除額は一般住宅で年間最大40万円、10年の累計で400万円と、過去に比べ倍増しました。「住宅ローン控除は、税額控除で算出した額を所得税からそのまま引けます。所得税額以上はもちろん引けませんが、救済措置として、翌年度の住民税から控除できるようにもなりました」住宅ローン控除は満たすべき条件が多いので、事前確認は必須。ただしサラリーマン家庭なら、手続きさえすれば翌年以降は会社が年末調整で対応してくれるので、確定申告は1年目だけ頑張ればOKなのです。

    ■寄付:認められた団体への寄付金が対象に
     国、地方公共団体、日本赤十字社など、認められている団体に2000円以上の寄付をすると、寄付金額から2000円を引いた数字が、控除額となります。「注意したいのは、受領書のない寄付金は対象外になること。街角募金などが、これにあてはまります」また、学校の入学に関するもの、政治資金法に違反するもの、寄付をした者に特定の利益があるものなども、対象外です。「あてはまる人は少ないかもしれませんが、政治活動に関する寄付金は、一定のものについては、税額控除が受けられます。ま
    た、一定の要件を備えた認定NPO法人や公益社団法人などへの寄付金についても、税額控除が適用されます」

    ■雑損控除:盗難や災害などで被害にあった人は必読
     盗難、台風や地震などの自然災害、白アリ、火事などで住宅・家財に被害を受けた場合は、雑損控除の対象となります。「詐欺や脅迫はあてはまりません。“例えばオレオレ詐欺で100万円失った”などの場合は対象外です」控除額は、下記の計算式でより大きな金額になったほうが適用されます。なお計算式の中にある“差引損失額”は、“損害金額+災害関連支出の金額-保険金等により補?される金額”という計算式で求められます。災害関連支出とは、災害などに関連して住宅・家財の取り壊しや除去にかかった支出です。損失額が大きく、所得金額から控除しきれない場合は、3年を限度に繰り越しできます。
    http://www.jprime.jp/life/money/23531 

    確定申告

     作家といえば印税生活。売れっ子作家はどれくらい儲かっているものなのか。森博嗣さんが書いた『作家の収支』(幻冬舎新書)がおもしろい。初めから終わりまでカネの話ばかりなのだ。しかも徹頭徹尾冷静で、研究論文を読んでいるような気にさせられる。 
     
     気になる印税について。代表作『すべてがFになる』は累計78万部。「ノベルスで約1400万円、文庫で約4700万円の印税であり、この1作で、合計6000万円以上をいただいている」(本書より)。ちなみに「60時間ほどが制作時間になる」ため「時給にすると100万円だ」。ちなみに『F』が売れたときの印象は「こんなマイナな作品なのに、意外に売れたな」「世の中にはオタクが意外に(僕が予想している以上に)多いのだな」というものだったと振り返っている。

     一方、作家の支出という想像しづらい領域について。作家というと「資料」「取材旅行」などが想像できるが、森さんにかぎってそれはない。「僕は資料も取材も事前に用意する必要を感じない。ネットにつながったパソコンで書いているのだから、資料も取材もネットで充分である。印刷書籍としての辞書もいらない。作家というビジネスにおいて『経費』というものがなくなってしまう。経費がなくなると、収入は全部所得になるので、多額の税金を取られることになる」(本書より)たとえば「仮想秘書」ことオンライン秘書サービスもその1つ。公式サイトの管理、スケジュール管理、ファンレターの仕分けなどをまかせて1ヵ月に2~5万円を払っているという。そのほかの経費については「執筆時にはコーヒーを必ず飲んでいるから、コーヒーの豆とコーヒーメーカは経費で落としても良いだろう」「ポルシェを新車で買ったことがあるが、償却資産で経費になった」などとさらさら書いている。
    http://ascii.jp/elem/000/001/103/1103420/ 

    すべてがFになる
     

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